09. 12月 2015 · (263) 「《第九》=年末」は日本だけ? はコメントを受け付けていません。 · Categories: 聖フィル♥コラム · Tags: , ,

皆さま、今年も《第九》の季節がやってまいりました! サントリー・ホールの12月イヴェント・カレンダーには、《第九》がいっぱい! 18(金)読響、19(土)東フィル、20(日)新日フィル、21(月)日フィル、22(火)読響、25(金)日フィル、26(土)都響、27(日)N響、28(月)と29(火)東響1。複数回の《第九》演奏会が行われるホールは他にも多いですし、ホームページ(以下HP)で今月の《第九》演奏会を数えると、日フィル10回、読響9回、N響5回……。すごい!

先日の新聞に、《第九》は「欧州でも大みそかの演奏例はあるが、恒例どころか年に何度も演奏される曲ですらない」とありました2。既に書いたように、1992〜98年に留学していたボストンでは、暮の《第九》は、噂すら聞いたことがありませんでした。今回、ボストン交響楽団HPで《第九》の演奏記録を検索してみたのですが、1990年から今シーズンまで、41回も《第九》が演奏されていてびっくり。でも、そのうち25回は8月末のコンサート。12月に演奏されたことは、一度も無かったのです3

ウィーン・フィルHPでも過去の演奏記録を検索してみましたが、1990年以降29回の《第九》演奏会のほとんどは、日本を含む本拠地以外のコンサート。12月に演奏されたのは、ベルリンでの1回だけでした4

このように過去のプログラムが公開されているオーケストラHPは少数。ここから先は、今月(2015年12月)の話です。ベルリン・フィル、ロンドン交響楽団、フィルハーモニア管弦楽団、ニューヨーク・フィルの今月のプログラムに、《第九》はありませんでした(ニューヨークもボストンのように、《第九》と年末は関係無いようです)。しかし!!   12月の《第九》演奏会、意外に多く見つかりました。都市のアルファベット順に並べてみると:

  • ベルリン—-ベルリン放送交響楽団:30日、31日。Brandenburgisches Staatsorchester Frankfurt(フランクフルト・ブランデンブルク州立オーケストラとでも訳すのでしょうか?):28日、29日
  • ライプツィヒ—-ゲヴァントハウス管弦楽団: 29日、30日、31日
  • ロンドン—-ロンドン・フィル:9日。ロイヤル・フィル:26日、29日
  • ミュンヘン—-フィルハーモニー管弦楽団:30日、31日、2016年1月2日。ミュンヘン交響楽団:1月1日
  • ウィーン—-ウィーン交響楽団:30日、31日、1月1日

主なオーケストラのHPをざっと調べただけですが、《第九》は大みそかだけではありませんでした5。合唱+独唱+オケと大編成で準備が大変ですから、1回公演ではもったいないのでしょう。というわけで、「《第九》=年末」は日本だけではないようです。ただ、ミュンヘンやウィーンのように1月に入っても続くところも(教会暦の影響と思われます。降誕節は12月25日から1月6日まで)。「《第九》=年末」型、「《第九》=年末年始」型、「《第九》=1年中」型、いろいろですね。

  1. 間の23(水)は《メサイア》、24(木)はオルガンなどのクリスマス・コンサート。いずれもバッハ・コレギウム・ジャパン。
  2. 権敬淑「歓喜の歌 集わせる力」朝日新聞夕刊、2015年12月5日。
  3. 夏のタングルウッド音楽祭の最後を飾る位置づけでしょうか。毎年のように演奏されています。8月以外には、2006年3月にカーネギー・ホールとそれに先立つ演奏会で計5回、2009年11月にマゼールが3回、2012年5月にハイティンクが3回などでした。
  4. 2010年12月5日、ティーレマン指揮。この年は11月末からパリで4回、ベルリンで4回、ベートーヴェンツィクルスの演奏会を開いていて、最後が12月になったようです。
  5. ロンドン以外は、いずれも先に書いたオケの本拠地で行われる演奏会。コンツェルトハウス・ベルリン、ゲヴァントハウス、ガスタイク、ウィーン・コンツェルトハウス。ロンドンは9日ロイヤル・フェスティヴァル・ホール、26日ロイヤル・アルバート・ホール、29日バービカン・ホール。

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